「こどもみらい住宅支援事業」から「こどもエコすまい支援事業」へ。
令和4年11月8日、令和4年度補正予算案が閣議決定され、2023年度から省エネ支援事業がスタートしました。さまざまな事業において補助金を申請することができます。さて、前回は『新築』における申請条件・注意点についてお伝えしました。今回では、『リフォーム・リノベーション』について解説します。
こどもエコすまい支援事業(リフォーム)の概要と補助金について
前回の『新築編』では、子育て世帯・若者夫婦世帯が高い省エネ性能(ZEHレベル)の新築住宅を建てたり、分譲住宅を購入するための補助金として、「こどもエコすまい支援事業」が活用できることをお伝えしました。今回は、新築ではなく、既存の住宅の『省エネ改修リフォーム・リノベーション』に活用することについてのお話です。
新築で補助を受ける対象が、子育て世帯・若者夫婦世帯に限ることに対して、『リフォーム・リノベーション』については、すべての世帯が対象となります。対象工事は、住宅の断熱性能を向上させるための改修や、先進設備の導入などです。特に窓・玄関ドア・お風呂・洗面所の断熱改修は、工事後の効果をとても実感できると好評です。
一戸当たりの補助額は30万円~最大60万円となり、世帯属性によって異なります。
また、断熱性能を高めるための工事で需要が高い『窓リフォーム』については、経済産業省と環境省がともに実施する「先進的窓リノベ事業」および経済産業省が実施する「給湯省エネ事業」の補助金制度とも併用することができます。
下記に補助の対象となる工事、申請において注意すべき点をまとめました。
住宅の省エネ改修等についての補助金について
*国土交通省のホームページより引用
補助額:30万円~最大60万円/1戸あたり上限
世帯の属性により異なります。
*注意:1申請当たりの合計補助額が50,000円未満の場合は補助申請できません。
*経産省および環境省実施の「先進的窓リノベ事業」の補助申請が行われている場合は、「こどもエコすまい支援事業」においては、申請当たりの合計補助額が2万円以上であれば申請可能です。
必須工事
①開口部の断熱改修
ガラス交換:3,000円~45,000円/枚
内窓設置・外窓交換・ドア交換:3,000円~45,000円/箇所
②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修
外壁、屋根・天井、床:40,000円~151,000円/戸
(部分断熱の場合):(20,000円~75,000円/戸)
③エコ住宅設備の設置
太陽熱利用システム、高断熱浴槽、高効率給湯機:27,000円/戸
節水型トイレ、節湯水栓:5,000円~20,000円/台
蓄電池:64,000円/戸
任意工事
対象工事と同時に行う場合のみ補助の対象となります。
子育て改修
①家事負担軽減
ビルトイン食器洗機、掃除しやすいレンジフード、ビルトイン自動調理対応コンロ、浴室乾燥機、宅配ボックス:11,000円~21,000円/戸
②防犯性向上
外窓交換、ドア交換:20,000円~49,000円/箇所
③生活騒音への配慮
ガラス交換:3,000円~34,000円/枚
内窓設置・外窓交換、ドア交換:3,000円~34,000円/箇所
④キッチンセットの交換を伴う対面化改修
89,000円/戸
*本項目で補助金が交付される場合、「掃除しやすいレンジフード」および「ビルトイン自動調理対応 コンロ」について補助を受けることはできません。
防災性向上改修
ガラス交換:6,000円~37,000円/枚
外窓交換:6,000円~37,000円/箇所
バリアフリー改修
手すりの設置、段差解消、廊下幅等の拡張、衝撃緩和畳の設置:5,000円~28,000円/戸
エアコンの設置
空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置:19,000円~25,000円/台
リフォーム瑕疵保険又は大規模修繕工事瑕疵保険への加入
7,000円/契約
こどもエコすまい支援事業(リフォームでの活用)についての期間
*新築での補助金申請とは異なるところがあります。ご注意ください。
リフォーム・リノベーションでの補助金の対象条件
①契約日:契約日は問わない
*既存住宅を購入しリフォームを行う補助額上限の引上げを適用させる物件は、令和4年11月8日以降に売買契約を締結したものに限ります。
②工事着工:令和4年11月8日以降に対象工事に着手
③事業者登録:令和5年1月中旬~遅くとも令和5年11月30日(予定)
④予約申請期間:令和5年3月下旬から令和5年11月30日まで
(工事着工後に交付申請の予約を行うことにより補助金が一定期間確保されます。)
⑤交付申請期間:令和5年3月下旬から令和5年12月31日まで
(申請の締め切りは、予算の執行状況に応じて公表。)
*リフォームにおける申請時期は、すべての工事が完了後となります。
まとめ
最近のニュースで、エネルギー価格の高騰の話題は、もはや毎日耳にするワードとなってきました。電気代の請求書を見て、思わず震え、目が飛び出た方も多いのではないでしょうか。
どんなに光熱費が高騰しても、生活していく上でなくてはならないライフライン。少しでも安価に抑えたいと思うのは誰もが同じことです。そこでぜひ「こどもエコすまい支援事業2023」の補助金を活用し、省エネ改修をおすすめします。
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